夏の移籍市場と今季の展望
8月9日、プレミア勢にとっては例年より大幅に早く閉まった今夏の移籍市場
アントニオ・コンテを解任しマウリツィオ・サッリ監督を迎えたチェルシーの獲得選手は
ジョルジーニョ(26)
ナポリ → £58m
ケパ・アリサバラガ(23)
ビルバオ → £71m
マテオ・コバチッチ(24)
レアル・マドリード → loan
ロブ・グリーン(38)
→ free
に、ロフタスチーク、ズマ、エイブラハムのレンタルバック組を含めた7選手
実は放出に関しては31日まで可能ですが、決定したのは
クルトワ(26)
£35m → レアル・マドリード
のみ
その他8月10日現在、バカヨコ、ドリンクウォーター、バチュアイ、ズマなどの放出の噂がありますが、各ポジションが飽和状態なのを考えると、彼らの放出は既定路線。
また、あまり噂には上がってないですが、ケーヒル、モーゼスもスカッドの人員を考えると放出候補でしょう
*追記
バカヨコはミランにローン、ズマのエバートン、エイブラハムのアストンビラへのローンが決定。
ということで今季のスカッドは
中盤はプレミアでも屈指のタレントが揃っており、アザールとウィリアンの慰留に成功した両WGもワールドクラス。
彼らの控えにはプレシーズンから既にサッリのサッカーに順応しているペドロとメキメキと頭角を現してきた17歳のハドソン=オドイがいます
CBにはサッリの求める足元の技術に優れた人材が揃っており、ルイス、クリステンセン、リュディガーそして17歳でウェールズ代表に選ばれているアンパドゥと満足はできる陣容ですが、怪我人が出ると回らなくなる危険性も。
両SBは2人ずついますが、昨季は無かったポジションです。スタメン候補の2人アスパリクエタには攻撃、アロンソには守備とスピードの面で不安があります。
特にSBは敵に裏を取られた時のカバーがいないため、アロンソはベジェリンやサラーなど足の速い選手と対峙した時に厳しい駆け引きを強いられます。しかし彼の長所であるスタミナ、キック精度、サッカーIQを活かせるサッカーができれば逆に大きな武器になります
昨季のナポリではインシーニェのいる左サイドに中盤が関わって崩しの起点にしていました。そして逆サイドから飛び込むのはカジェホン。
チェルシーのアザール、ペドロはこの2人の役割をさらに高いレベルでこなせる
はずです。同じように左が攻撃軸になれば、アロンソも活かせそうですね
さて、1番の問題はやはりCFです。
スタメン候補はワンタッチシューターのモラタとポストプレーヤーのジルー。
どちらも決定力に課題がありますが、ショートパスで繋ぐサッカーを志向するサッリはモラタを重用するはずです。
敵を背負うプレーから解放された彼がどれだけ点を決められるかが前半戦の命運を左右すると思っています。
ジルーはスーパーサブとして明確な役割がありますが本人はスタメン起用を目指してアピールを続けたいとも発言しており、ポジション争いは面白くなりそうです。
GKのケパは、昨季のリーガ上位との試合をいくつか見た感想としては、キックの精度の高さとセービングは文句なしです。
不安要素はプレミア特有の高さを活かしたロングボール、セットプレー、クロス放り込み戦術への対応。
昨季スタメンの半分以上が190cm超えで話題になった、ルカクやフェライニ要するユナイテッドなど、高身長選手へのハイボール処理をどれだけ安定して行えるのか。
クルトワはここがトップクラスだっただけに、慣れるまではストレスを感じることが増えるかもしれません。
しかし7年契約はクラブの期待の証。本人もクラブに居続けることを望んでいるので、移籍金に見合った活躍を期待したいです
さて、個人的に今季の目標は
プレミア優勝+いずれかのカップ戦優勝
ノルマは
プレミアトップ4+EL決勝進出
です。
監督がサッリに変わった初年度な上、主力のW杯組のコンディションが整うまでは厳しい試合が続きそうです。
特にサッリ監督の志向するポジショナルプレーやトランジション、ハイラインなどの細かい戦術的要素を仕込むのにはある程度の時間を要するというのは大方の共通見解で、本人もそれに関しては時間が欲しいと発言しています。
目標は優勝ですがシティとリバプールがサイクルの絶頂期に来ていることも考えると、我慢のシーズンになるとは思います。
逆にユナイテッド、アーセナル、スパーズに付け入る隙はあると思っています。
1年目のコンテのように、良い意味で期待を裏切ってほしい
C'mon Chelsea!!